畳の知識 こんな畳が良い畳
畳表は、広島県や熊本県をはじめとするイ草の産地で農家の方によって作られ、畳屋さんは畳表を仕入れて畳に仕立て上げます。このために一般の畳屋さんは、畳を仕立てあげることはできても、畳表の知識が乏しくまた無関心な方が多いのが現状です。
ところで、良い畳の条件とは…?
・イ草の粒がそろっていること。
・溝が深く、織り、イ草の打ち込みのしっかりしたもの。
・変色イ(イ草)が交じっていないこと。
・良い藁床を使うこと。
・良い技法で作ること。
挙げていけばまだまだありますが、特にこれらの条件を満たしていることが良い畳の条件です。
イ草の粒がそろっていること。
イ草の粒がそろっていると見た目にハリがあります。イ草の粒が揃っているということは、すなわち使用しているイ草の質が揃っているということです。イ草の質が均一であればあるほど表面の滑らかな表が出来るのと共に、退色していく様も大変美しくお楽しみいただけます。
また、厚みをもった畳表は見た目が美しいだけでなく、踏んだときにここちよい弾力性が伝わってきます。
溝が深く、織り、イ草の打ち込みのしっかりしたもの。
畳表は織物ですから、織り目が揃っていないのはもちろんいただけません。しっかり織ることによって畳の目がつまり、溝が深く美しく丈夫に仕上がるということも重要です。
目がしっかり詰まっていればそれだけゴミやほこりが畳の内部に入り込みにくいので、畳そのものが長持ちします。また、素足で歩いたときにとても気持ちがいいです。
変色イ(イ草)が交じっていないこと。
<変色イが混じった良くない表の一例> |
これらのことは、どんなイ草でも可能なわけではありません。良質な、十分な長さとハリツヤのある丈夫なイ草からしか、良い畳表は作れないのです!そして良質なイ草・畳表を見極められないようでは、良い畳は作れません。これらから、「イ草や畳表について関心と知識のある畳屋さんは良い畳を作れる!」と言えるでしょう。
良い藁床を使うこと。
表面だけ素晴らしくても、縁の下の力持ちである畳床がイマイチでは、意味がありません。
弾力性豊富な国産藁をたっぷりと使用した藁床が最高級とされています。40センチ積んだ藁を5センチまで圧縮して作られた国産藁床は調湿作用にもっとも優れ、踏んだときに伝わる弾力性も最高ですので、さわやかに・健康的にお過ごしいただけます。
良い技法で作ること。
最高級畳は、実は一枚一枚手縫いで作られています。
手縫い?と思われるかもしれませんし、現在では機械で縫う畳屋さんがほとんどですが、もともとは畳は手縫いで作られていたため、畳作りの基本といえます。この、手縫いで畳を作る基本を知っているのと、機械でしか縫えないのとでは根本的に技術が違いますし、仕上がりも違うのです。一枚仕上げるまでにもかなりの時間を必要としますが、機械縫いではできないような、貼りの良い美しい畳が仕上がります。
京都府指定伝統工芸品である「京たたみ」でも、板を入れた上、全ての工程を手で縫うことが求められています。
★イ草は植物ですので天候にも左右されやすく、産地だけでどこのイ草が良いとは言いきれません。佐竹商店は、全国の産地に足を運んでイ草と畳表の質を見極め、厳選した材料ばかりを取り揃えております。また、伝統的な手縫いの技法にこだわった技法で製作しておりますので、確かな品質をお約束いたします。
実際に目で見て確かめ選りすぐった良質の畳表と伝統の技法で、最高級の畳をお作りいたします。