畳の知識 畳の用語集
イ草(いぐさ) | 畳表の材料となる多年生の植物です。もともとは湿地に自生していましたが、現在は栽培種を畳表として利用しています。一枚の畳表を織るのに、およそ四千本のイ草が使われています。「昔は髄の部分を灯心に用いたので、「灯心草」とも呼ばれていました。 厳寒の真冬に植え付けたものを真夏の炎天下に刈り取り、泥染め乾燥したうえで、長さ・太さ・色調など一定の基準で選び抜かれたものだけが使われています。 |
畳表(たたみおもて) | イ草を緯とし、糸を径として製織したござのようなもので、畳の表面に使われます。産地毎にそれぞれ標準品から特選品までいろんなグレードがあります。イ草を畳表に織る際の経糸の違いや草の長さの違いサイズなどによって多様に分類され、畳表を選ぶ際の目安になります。 |
畳床(たたみとこ) | 畳表を取り付ける土台にあたるものです。 昔は稲ワラが主流でしたが、現在は化学床を使用することが多くなりました。 当店の「翠鳳・雅シリーズ」では現在も藁100%の国産藁床を使用しております。 |
畳縁(たたみへり) | 畳の長い方の辺に付ける布です。素材だけでなく色や柄も様々ですので、お好みに合うものをお選びいただけます。 |
板入れ(いたいれ) | 畳の角が丸まって形が崩れることを防ぎ、また畳床の耐久性を高めるために板状の木材を畳の角に縫い付けることです。板と藁部分との段差をなくすため、相当の技術が必要です。 |
経糸(たていと) | 畳表を製織する際のタテの糸です。麻糸、綿糸を使用します。麻糸と麻糸の2本を組み合わせて織ったものは、丈夫でイ草を多く打ち込め、目の密度が高い上級の畳表を織ることができます。 |
泥染め(どろぞめ) | 収穫したイ草を泥で染めることです。イ草の乾燥が早く色ツヤがよくなり畳特有の色調が保て、独特の香りを生み出す効果もあります。変色を防ぐためだけではなく、い草を織るときにすべりやすく加工しやすくなるという効果もあります。 |
染土(せんど) | 泥染めの時に使う土のことで、備後や淡路産などの天然土が使用されます。備後染土で染め上げられたものは備後表固有の「青色銀白色」を、淡路染土で染め上げられたものは青味が加わるなど、それぞれ特徴があります。 |
裏返し(うらがえし) | ご使用中の畳表を裏返して使用することです。表替えまたは畳を新調してから2〜3年(普及品)、4〜5年(高級品)で行うことで、新品でなくともリフレッシュ感が楽しめます。 |
表替え(おもてがえ) | 畳床はそのまま使用し、畳表だけを取り替えることです。畳床さえしっかりしていれば、裏返しや表替えを行うことで長くお使いいただけます。大切に使われた本物の畳は50年も100年もご使用いただけます。 |